【母子地蔵】漫画家・ちばてつやさんを偲んで
浅草寺の宝蔵門の手前、右側にある二尊仏の近くに「母子地蔵」があります。
ちばてつやさんは、満州からの引揚者です。幼い頃に体験した悲惨な出来事は、漫画家としての作品にも大きな影響を与えています。
子ども心に、死は常に身近なものだったのでしょう。
訃報を聞いて、母子地蔵にお参りしてきました。しかし、マスコミにもほとんど取り上げられず、誰かがお参りした様子もありませんでした。
満州引き揚げの体験や、ちばさんが伝えようとしてきた思いも、少しずつ風化してしまうのでしょうか。
ちょっぴり寂しい気持ちになりました。
この母子地蔵は、満州引き揚げの仲間たちとともに建立されたもの。お地蔵さんのデザインは、ちばてつやさん自身が担当されたそうです。
『あしたのジョー』をはじめ、下町を舞台にした名作を数多く生み出した、ちばてつやさん。
僕自身も、漫画を通して大きな影響を受けました。
特に『ハリスの旋風』には夢中になり、その影響で剣道部に入部したほどです(笑)。
ドンガン、ドンガラガッタ、ドンガン、ドンガラガッタ!
懐かしいなあ。
漫画は、ただ楽しむだけのものではありません。子どもの心に夢を与え、ときには人生の進路まで変えてしまう力があります。
ちばてつやさん、たくさんの夢と感動をありがとうございました。
母子地蔵の前で、あらためて感謝を込めて手を合わせました。



